秋田県立大学の研究グループは,アボカドの食べ頃を非破壊計測と保存温度により予測する技術を開発した(ニュースリリース)。
アボカドは栄養価が高く,世界規模で生産量が増加している。一方でアボカドは傷みやすいため,適時かつ適切に調整された収穫と収穫後の処理が必要となっている。
日本において流通しているアボカドの99%は輸入によるものであり,その品質管理はより重要となっている。アボカドは適切な食べ頃の時期を判断するのが難しく,非破壊で適切な熟度を判断する技術が求められている。加えて保存温度により熟度がどのように変化するかの基準も求められている。
研究によって,アボカドの表皮に光を照射,光の波長に対応する反射強度を測定し,その値を処理した値と,官能試験から得られたアボカドの熟度の指標との関係より,非破壊でアボカドの熟度を測定することが可能になった。さらに,その後の保存温度を計測することで,アボカドの熟度の増加量(食べ頃)予測が可能になった。
研究グループは,今後,今回の研究の研究成果をもとに,企業との共同研究などを実施し,アボカドの熟度を非破壊で測定する機器の開発を目指すとしている。