NTT,マルチベンダでの400・800Gb/s相互接続デモ

日本電信電話(NTT)とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は,IOWN Global Forum(IOWN GF)にて制定が進んでいるAll-Photonics Network(APN)のアーキテクチャに準拠するとともに,400Gb/s・800Gb/s光電融合デバイスを活用した革新的データセンタエクスチェンジ(DCX)のマルチベンダでの動態展示を世界で初めて一般公開すると発表した(ニュースリリース)。

NTTグループが実現と普及を進める,光電融合技術を活用した次世代インフラであるIOWN APNにおいて,分散型データセンタを接続する際,分散配置される遠隔のデータセンタを大容量・低遅延・低消費電力なエンド・ツー・エンド光波長パスにより自在に接続するDCX機能が必須となる。

遠距離のデータセンタを接続するDCXでは,伝送距離と監視範囲を拡大する必要があるが,現状の伝送網では電気終端点が存在してしまい,低遅延化,省電力化に課題があった。

NTTらは今回OFC2024で,このような遠隔拠点へのサービス提供の課題である遠隔回線監視と,長距離伝送のために必要となる伝送路解析と伝送パラメータ最適化に対する解決方法を示した。

IOWN Networking Hubに配備された光電融合技術を利用したトランシーバを光波長パスの送受信端とし,OpenROADM MSAおよびOpenLab@UTDにより隣接ブースに構築されるOpen ROADM光網に対して400Gb/sおよび800Gb/sの大容量回線を接続。IOWN Networking Hubのトランシーバから中継区間となるROADM光網を介した,遠隔ユーザ拠点間のエンド・ツー・エンド光網の実演した。

遠隔のデータセンタ拠点に配備された機器の遠隔監視を実現するソフトウェア技術であるリモート制御エージェント機能と,光信号のパワーレベルをエンド・ツー・エンドで可視化するDLMを利用し,最新の市中技術で構成されたエンド・ツー・エンドのマルチベンダ光伝送網上で最適な光波長パスを提供する。

さらに,エンド・ツー・エンドデモに必要な光ネットワーク設備はOpticaの提供するネットワークデモ環境OFCnetと,米OFS,アンリツ,売VIAVIの提供する光ファイバと光測定器を活用して構築した。加えて,米Ciena,富士通,米Molex,NECの最新製品を接続し,NTTグループの光網運用監視システムを活用し統合的なデモを実現している。

NTTグループは今回利用したオープンフォーラムと連携を進め,ネットワークのオープン化をめざすとしている。

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