AGC,太陽光パネルカバーガラスの実証試験に成功

AGCは,太陽光パネルのカバーガラスを原料としたフロート板ガラス製造の実証試験に,日本で初めて成功した(ニュースリリース)。

太陽光パネルは耐用年数が20~30年とされ,2030年代後半より年間数十万トンが廃棄される見込みとなっている。このうちカバーガラスは重量全体の約6割を占めており,産業廃棄物として埋め立て処理されることによる深刻な環境負荷が懸念されている。

カバーガラスにはガラスの透過率を高める成分が含まれ,これによりフロート板ガラスへのリサイクルは困難とされてきた。

今回の試験の成功を受けて,生産量の多いフロート板ガラスが,廃棄カバーガラスの水平リサイクルの受け皿となることが期待される。リサイクルの推進により,珪砂やソーダ灰など天然資源由来原料の節減,製造工程におけるGHG排出量削減につながるとしている。

今回使用したカバーガラス約5トンは,トクヤマの低温熱分解技術を用いて精製・供給されたという。

その他関連ニュース

  • 産総研,CIS型薄膜太陽電池の光電変換効率を向上 2024年11月13日
  • マクニカ,ペロブスカイト太陽電池実用化に向け実証 2024年11月13日
  • ビジュアルサーボ,複眼カメラとAIで空間計測を実証 2024年10月18日
  • NTTら,画像認識AIで鋼材の腐食検査を実証実験 2024年10月03日
  • 産総研,ペロブスカイトPV自動作製システムを開発 2024年10月03日
  • 三菱電機,宇宙光通信モジュールの軌道実証に成功 2024年09月30日
  • 阪大ら,緑色光を発電に用いる有機太陽電池を開発 2024年08月29日
  • 【解説】機械学習×ロボットが,研究者を単純労働から解放する 2024年08月19日