三菱電機,12インチパワー半導体生産ラインを設置

三菱電機は,パワー半導体の製造(ウエハープロセス工程)を行なうパワーデバイス製作所 福山工場に,12インチSi(ケイ素)ウエハー対応生産ラインの設置を完了したと発表した(ニュースリリース)。

近年,脱炭素社会の実現に向け,電力を効率よく制御するパワー半導体の需要が拡大している。パワー半導体は,電気自動車,エアコン等の民生機器,産業用機器,再生可能エネルギー,電鉄などの製品に広く使用されており,需要拡大にも対応し,安定的に供給することが求められている。

同社は,Siパワー半導体のウエハープロセス工程における生産能力を2025年度に2020年度比で約2倍に増強するため,生産効率に優れる12インチウエハー対応生産ラインの導入によりパワー半導体の生産能力を増強し,市場への安定供給を狙う。

この生産ラインで製造したウエハーを用いたパワー半導体チップを試作・評価した結果,設計どおりの性能が得られたことを確認したという。同社ではこの12インチSiウエハー対応生産ラインを,公表どおり2024年度から量産移行する予定だとしている。

その他関連ニュース

  • 白山,光ファイバーコネクタ需要増で関東に工場設立 2024年12月19日
  • santec,光部品の生産能力増強のため新工場を設立 2024年11月05日
  • 阪大ら,Ag-Si合金にパワー半導体接合材の適性発見 2024年09月11日
  • 阪大,青色半導体レーザーでAlN基板へ純銅皮膜形成 2024年09月10日
  • 積水化学,自動車HUD用中間膜向け増産ライン設置 2024年08月01日
  • 浜ホト,半導体レーザーの増産に向け新棟建設 2024年07月31日
  • 三菱ケミ,EUV向け感光性ポリマー生産能力を増強 2024年06月17日
  • 阪大ら,X線回折法でGaN結晶中の3次元歪み場を検出 2024年06月13日