富士フイルムは，韓国に先端半導体材料の工場を新設すると発表した（ニュースリリース）。

今回，半導体材料の韓国現地法人，FUJIFILM Electronic Materials Korea（フジフイルム エレクトロニクス マテリアルズ コリア）が，韓国平澤（ピョンテック）市にイメージセンサー用カラーフィルター材料を生産する新工場を建設する。2024年春に新工場を稼働させ，イメージセンサー用カラーフィルター材料の現地生産を開始する予定。

近年，自動車やセキュリティ機器などへの用途拡大が進む中，イメージセンサー市場は年率約7%での成長が見込まれているという。同社は，イメージセンサーに用いるカラーフィルターを製造するために必要な着色感光材料製品を日本と台湾で生産しており，現在，イメージセンサー用カラーフィルター材料として80%以上の世界シェアを有するとする。

さらに，高度な機能性分子技術やナノ分散技術などを生かし，イメージセンサー用カラーフィルター材料が対応する可視光領域にとどまらず，広範囲な波長領域をターゲットとした製品の開発と市場導入を促進。現在，「Wave Control Mosaic（ウエイブ コントロール モザイク）」：WCM）として製品展開を図り，ビジネス拡大を進めている。

今回，同社は，イメージセンサー用カラーフィルター材料の生産能力拡大と現地生産化に向けて，先進技術を有する企業やサプライヤーが集積する韓国平澤市に新工場を建設する。新工場には，最先端の製造設備や品質評価機器を導入し，顧客に近い立地を生かして迅速供給を図り，顧客満足度のさらなる向上と韓国での需要増に対応する。なお，韓国における半導体材料工場は，天安市の既存工場に加えて2拠点目となるとしている。