鉄建建設は,鉄道工事における線路内への人や車両の侵入を自動検知する「3Dセンサを活用した鉄道工事における立入禁止エリア侵入検知システム」を開発したことを発表した(ニュースリリース)。
鉄道工事において線路内へは所定の手続き(線路閉鎖手続き等)が完了した後に立ち入って作業を開始するが,ヒューマンエラー等の要因により手続き完了前に人や工事用車両が列車運行エリアに誤って侵入するリスクがあったという。
このシステムでは,日本電気通信システムの「NEC 3次元物体検知ソフトウェア」を活用しており,このソフトウェアは,RGBカメラに比べ,夜間・荒天等の悪条件下でも使用できる3Dセンサから3D深度(距離)情報を取得し,独自の空間認識の物体検知技術で分析することにより,特定のエリアに侵入した人や車両などの物体を検知する。
鉄建建設の建設技術総合センター及び実現場での実証実験を通じて,監視エリアに侵入した人や車両をリアルタイムに検知できることが確認できたので,このソフトウェアと工事従事者に対して緊急ブザーやメールにてアラート発報する仕組みを組合せたシステムを構築した。
同社は今後,このシステムを東日本旅客鉄道の協力のもと鉄道工事現場に試行導入し,実導入に向けた検証及び運用方法の検討を行なう予定だとしている。