OSA,「Optica」へ改名

米国光学会(OSA)は,2021年9月20日に学会の名称を「Optica」に変更すると発表した(ニュースリリース)。

OSAは,1916年に光学や光の科学における学問の生成,普及,応用を促進することを目的として米国で設立された。

当時は,レンズ設計や写真撮影などの技術に取り組んでいた米国の小規模の会員や企業を支援することに主眼が置かれていたが,現在,世界の国々の93%,43万2千人以上の会員を擁する。一大コミュニティとなっている。

光学・フォトニクス産業は飛躍的に成長し,今ではメタマテリアル,超高速レーザー科学,量子技術,5G ネットワークなど,様々な技術が含まれている。そこで,学会名には,実施されている研究とその研究に携わっている人々が反映され,現況に忠実であり,学会の未来を包含するものへと進化すべき時だとして,今回の改名に至ったという。

決定にあたって,「Optica」は,高い評価を得ている同学会の雑誌としてすでによく知られていること,地理的に中立であること,多くの言語に翻訳されていることなど,様々な主要条件を満たしていることから採用された。

この新名称は,光の科学と技術の発展を目指す主要なフォーラムとしての同学会の地位を強固なものにし,その多様かつグローバルなコミュニティを反映するものだとしている。

また,学会の理念・コンセプトを表すキャッチフレーズとして,光学・フォトニクスの世界的な発展の推進を意図した「The Society advancing optics and photonics worldwide」も併せて使用していくという。

Opticaでは,この新ブランドを採用するとともに,新しいプログラムやサービスを導入していく。例えば,2022年からは,新興国市場に居住する会員は,学会の対面およびバーチャルミーティングに無料で参加できるようになる。登録料を免除することで,こうした会員の大きな経済的な障壁を取り除くとしている。

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