NECソリューションイノベータは,手先の動きのみならず,身体の動きのジェスチャーを利用した非接触でアプリケーションを操作する技術を新たに加えた「NEC ジェスチャーUIソリューション」を,6月9日より発売した(ニュースリリース)。
近年,大型加工機器の製造現場などにおいて,作業の効率化によって人手不足の解消につなげたいというニーズがより高まっている。例えば,大型の加工機器を制御する場合,作業している場所と機器の操作場所が離れているときは,一旦作業を止め,作業員が移動して次の操作を行なっていた。また,医療現場では,きわめて高度に衛生環境を保つ必要がある手術室などにおいて,手袋を脱着せずに非接触で機器の操作を行う仕組みが求められている。
これらの課題に加え,新型コロナウイルス感染症拡大の状況下において,非接触によるアプリケーション操作へのニーズの高まりを受け,同社は今回,離れた場所にある機器を非接触で操作することができる技術を開発した。
開発した技術は,3Dカメラで全身の骨格情報を取得し,身振りや挙動等のジェスチャーとキーボードやマウスなどの操作を対応させ,非接触でアプリケーションを操作することができるというもの。
これにより,数cm~数mの範囲で離れた位置から非接触でアプリケーション操作が可能となるという。手を振るなどのジェスチャーで,離れた場所から非接触で機器などを動作させるアプリケーションを操作することができるので,操作者の移動や手袋の脱着などの手間を軽減し,作業の効率化を支援する。
また,3Dカメラで全身の骨格情報を取得して身体の動きを読み取り,その動きとキーボードやマウス操作を関連付けて,独自のジェスチャーを登録することができる。これにより,作業環境に合わせたジェスチャーを設定することで,より効率的な作業環境の実現を支援できる。
さらに,3Dカメラとセンサーのみで利用開始できるため,リモコンやヘッドセット,通信機器等への設備投資が不要となり,これらの管理コストや機器の紛失,破損リスク低減につながるという。
また,アプリケーション操作を非接触にすることで,新型コロナウイルス感染症対策として役立てることができるとしている。