イグアスは,XYZプリンティングジャパン(XYG社)と共同で,光硬化樹脂の新たな材料開発に特化した光造形機「PartPro150 xP」の提供を化学メーカー限定(10台)で開始した(ニュースリリース)。
この製品は,3DプリンタメーカーであるXYZ社が,Stereolithography(SLA)法を採用し,低価格・高品質を強みに開発された中型造形を得意とする卓上型光造形機。高強度・高耐熱性を持つ硬質プラスチックや柔らかい素材(ゴムライク)などの特殊材料をラインナップし(全6種類),使い勝手の良さと豊富な材料で高い評価を得ているという。
昨今,光造形機の材料市場は,低価格帯装置の普及や,材料専業メーカーを中心とする共同開発プラットフォームの立ち上がりなどによって,従来の試作品への適用に加え,最終部品への適応といった新たな用途の創出が期待できると考えられている。しかし,国内で販売される3Dプリンタの大半がメーカーより提供する純正材料での造形のみ対応するため,用途が限定的となっている現状があったという。
このような背景のもとXYZ社では,化学メーカーなどが開発した独自材料を使用可能にする「スマートタグ」を開発。材料ボトルにタグを取り付け,材料に適した各種設定を行なうことにより独自材料での造形に対応した。これによりXYZ社は化学メーカーの協力を得て,3Dプリンタユーザーへより高いニーズがある耐候性・耐薬品性・生体性適合などの材料を,国内市場へ早期に提供することに取り組んでいくとしている。