米Coherentと米II-VIは,自動車製造分野における各種溶接アプリケーションを対象としたプロセス開発や,装置提案を強化するために業務提携することを発表した(ニュースリリース)。
両社は自動車車体向けの高張力鋼材(ハイテン材)や,電気自動車の構成部品に多用される銅材料などの難溶接材料に対する高度なレーザー加工ソリューションを提案していく。
特に,II-VIのレーザ加工ヘッドとCoherentのモード可変ビームARM(リングモード)ファイバーレーザーの組み合わせによるオンザフライでの出力制御とビームポジショニングは,広い加工エリアに対し高速かつ高品質な溶接ができることから,生産性の向上とコスト削減が期待できるとする。
この提携に合わせて,CoherentではARMファイバーレーザーにII-VIのレーザー溶接ヘッド「RLSK」および「HIGHmotion 2D」を組み合わせたサブシステムでの提案を開始している。これにより,システムビルダーは,両社の装置をシングルソース(1社購買)で購入できる。
CoherentのARMレーザとII-VIのリモートレーザー加工ヘッドは,どちらも優れた独自の戻り光対策設計がされており,電気自動車を含む自動車製造分野で多用されるアルミニウムや銅のような高反射材料に対しても高品質な溶接を行なえるという。また,この組み合わせでは最大8kW までの出力に対応しており,多くの銅,アルミニウム向けのアプリケーションに対応するとしている。