日本触媒は,「紙より薄いフィルム光源(iOLEDフィルム光源)」のパイロットラインでの製造を開始した(ニュースリリース)。
この光源は,有機ELの長年の課題であった大気中の酸素や水分による素子の劣化を,同社とNHKとの共同開発による材料および素子技術(iOLED技術)により克服し,厚さ0.1mm以下と紙より薄く,高い柔軟性を実現したとするもの。
同社には,これまで,自動車業界,服飾業界,包装業界,美容・医療業界など多岐にわたる業界からの要望を受け,少量のサンプル提供を行なってきたが,パイロットラインを立ち上げたことで,より大規模で本格的な試験が可能になったとしている。
製造する基板最大サイズは200mmx200mmで,さらに一部製造ラインを自動化することで,生産能力が10倍以上に増強されたという。このパイロットラインを活用することにより,様々な開発ステージのユーザーに対して,要望する使用形態に合った色,形,特性を持ったサンプルを提供していくとしている。