英弘精機,高機能分光システムを発売


英弘精機は,独LuxFluxと日本初の商用ハイパースペクトルイメージング(HIS)ソリューションとなる「Opsis HSI-1700イメージングスペクトロスキャナ」の販売を開始した(ニュースリリース)。

電磁スペクトルのさまざまな成分との相互作用による物質と材料の科学的測定である分光分析は,成分分析や濃度分析などさまざまな用途に用いられている。分光分析は製薬,食品業界では品質管理のために使用されることが多く,従来の方法では,サンプル全体の組成や品質を詳細に判断することができず,平均の評価しかできなかったが,この製品は,サンプル表面をマッピング分析することで,材料の不均一性や不純物を識別し画像表示させることができるという。

この製品は高解像度のハイパースペクトルカメラ,スペクトル特性の優れた光源,カメラと連動して動作するサンプルステージで構成され,高精度な測定ができるように最適化されている。また,機械学習ベースのAIソフトウェアは様々なユニークなアルゴリズムを搭載し,使用目的に合わせて,カスタマイズすることができる。

たとえば,医薬品の分析では,錠剤または丸薬の有効成分の量だけでなく,有効成分の分布を明らかにすることが可能。製造プロセスに組み込むと,他の分光法よりも10~100倍の範囲の速度でサンプルをマッピングすることができ,より深く正確で詳細な分析を短時間で提供できるという。

ユーザーはボタンを1回押すだけでハイパースペクトル画像を記録,解析することができるとし,品質管理と材料分析にとって,高速で使いやすく,非常に効率的で深く評価できるように設計されているとしている。

その他関連ニュース

  • 東工大ら,原始細胞の進化に分光学的手法等で迫る 2023年12月22日
  • 東大,色と形が異なるGHz繰り返し光パルスを生成 2023年12月19日
  • NTTら,ハイパースペクトル画像で環世界を表現 2023年09月29日
  • 名大,分光分析の高速化を実現するプログラムを開発 2023年09月07日
  • 日立ハイテク,ダブルビーム分光光度計をECで発売 2023年08月02日
  • パナ,世界最高感度でハイパースペクトル画像を撮影 2023年01月30日
  • 理研ら,多価イオンの新分光法を実証 2023年01月25日
  • 京大,1視線でプラズマ中の原子輝線の発光分布推定 2022年09月27日