日本アビオニクスは,光とレーザーの科学技術フェア(11月12日~14日 科学技術館)において,各種赤外線サーモグラフィカメラの展示とデモを行なっている。
「InfReC R550」シリーズはクラス最速のサンプリングを謳う,ハンディタイプのサーモグラフィカメラ。その速度は解像度により,それぞれ120Hz(640×120),60Hz(640×240),30Hz(640×480)となっている。
搭載する素子の解像度は640×480だが,超解像度モードにより1280×960に拡張可能。オプションの近接拡大レンズで最高21μmの分解能を得ることができる。測定温度範囲は用途により,―40~2000℃,‐40~650℃,‐40~120℃の3タイプを用意する。
また「Thermo HAWK H9000」は,冷却方式のハイエンドモデル。フルフレーム(640×512)で200Hz,オプションで最大355Hzでの撮影が可能。さらにラインスキャン(640×2)では5000Hzの超高速フレームレートを実現しており,高速現象の熱画像分析,ハイスピードサーモグラフィを可能にする。
さらに,オプションのレンズによる最小空間分解能は5μm。これにより,例えば電子回路のような微細な構造に対する温度変化の観察ができる。
また熱負荷をかけながら何度も熱画像撮影をすることにより,非破壊で故障個所や問題個所を検出する手法であるロックイン・サーモグラフィなど,様々な観察手法にソフトウェアで対応する。なお,温度測定範囲は―10~1200℃,高温度分解能は0.025℃となっている。