アダマンド並木精密宝石は,光とレーザーの科学技術フェア(11月12日~14日 科学技術館)において,MEMSを用いた小型フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)の展示を行なっている。
この製品は,中国のMEMS開発企業であるPreciseley MicrotechnologyのMEMSを用いて同社子会社のSouthNest Technologyが製造したもの。グレーティングを用いる分散型の赤外分光光度計に対し,小型化(150×59×32mm,240g)を実現している。
その他の特長として,測定波長範囲が広く(900~2400nm,分解能:6nm),サイズに対して良好なSNR(5000:1),再現性が高いことがあげられる(写真のスペクトルは同一資料に対して10回の測定を行なった結果を重ねて表示したもの)。また,透過・反射の両方による測定が可能となっている。
価格も一般的な装置に比べて数分の一とコストパフォーマンスにも優れているので,精密な研究開発用途よりも,医薬品などの製造ラインにおけるスクリーニングなどの用途が考えられるという。同社は展示会場内に実機を持ち込んでおり,その場でデモも行なっている。