人工衛星技術の研究開発を行なうALEは,人工流れ星の実現に挑戦する人工衛星2号機を完成させた(ニュースリリース)。
この2号機には軌道コントロール装置として,スラスターが搭載されている。ノズルからガスを放出することで,衛星高度を上下させることができる。それにより人工流れ星が発生する場所・日時を目標通りにコントロールすることが可能。
また,この2号機には,人工衛星初号機に搭載されていたホワイト,グリーン,ピンク,オレンジにブルーを加えた5色の流星源(人工流れ星の素)が400粒搭載されている。2号機の重さは75kg,大きさは60cm×60cm×80cm程度。
同じく人工流れ星実現のために打ち上げられた初号機は,2019年1月に高度500kmの軌道に投入され,2019年3月ごろまでに実際に人工流れ星の実証を行なう高度の400km以下へ降下を開始する予定だった。
しかし軌道降下のスケジュールを変更し,2号機に反映するためのデータ集積や技術検証を行なっている。これは,2号機の打上げから運用開始までの期間を最短化することが目的という。
この2号機は来春以降に海外で打上げを予定する。同社は2号機を利用し,2020年内の人工流れ星実証および事業化を目指すとしている。
同社は2011年設立。高層大気・大気圏再突入データ解析や小型人工衛星技術の研究開発,宇宙エンターテインメント事業「Sky Canvas」では人工流れ星の2020年内実現を目指している。