米オン・セミコンダクターは,解像度0.3メガピクセル,アスペクト比1:1のデジタル・イメージセンサ「ARX3A0」を発表した(ニュースリリース)。
主な用途は,マシンビジョン,AR/VRアプリケーション,小型の補助セキュリティカメラを想定。また,高度でインテリジェント性が高いシステム用に設計されているとし,近年用途が広がっている人工知能(AI)を用いた開発にも適しているという。さらに,SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は,この製品が重要な意味を持つアプリケーションの一つだとしている。
最大360fpsのキャプチャレートにより,多くの条件においてグローバルシャッタのように動作できるほか,裏面照射(Back-Side Illuminated,BSI)型ローリングシャッタのセンサのため,サイズ・性能および応答性に優れているという。最小限の電力を使って,フレキシブルで高性能なイメージキャプチャを行なうよう設計されており,30fpsのイメージをキャプチャする場合は19mW未満,1fpsのイメージではわずか2.5mWの電力消費となっている。
1/10インチの正方形フォーマットのため,高さの低いモジュール設計が可能なほか,3.5mmの小型ダイサイズにより,センサの視野を最大化できる。また,小型の正方形フォーマットのため,装着者の目の動きを監視するAR/VRゴーグルのような,配向が固定されていないがスペースが限られている新興のアプリケーションに使用できる。眼の動きのデータを利用して,表示される画像を調整できるため,一部ユーザーが感じる乗り物酔いの影響を軽減できるとしている。
560×560アクティブピクセルアレイに基づいており,近赤外波長での高感度により光を全く照射しない場合や,人間の眼では検出できない照明を使用する場合でも,優れた性能を発揮。シーンの動きや照明の変化を検出するときに低電力モードから自動的に復帰する機能が含まれるという。