三菱電機は,2019年8月29日から9月1日まで開催される車いすバスケットボール男子日本代表国際強化試合「三菱電機WORLD CHALLENGE CUP 2019」の会場内で,床面などにアニメーションを投光することで,施設内の誘導や注意喚起などの動くサインを表示する「ダイナミックサイン」の国際標準化に向けた実証実験を行なう(ニュースリリース)。
光のアニメーションを用いた動くサインによる施設案内は,国内外で利用が始まっているが,視認性やアクセシビリティー(利用のしやすさ)に関するガイドラインはない。同社は,駅やスポーツ施設などさまざまな施設やイベントで「ダイナミックサイン」の実証実験を行ない,視認性やアクセシビリティーなどのデータを収集・分析し,各施設が抱える誘導に関する課題への解決方法としての有効性を確認してきた。
これまで収集したデータから,視認性やアクセシビリティーなど「ダイナミックサイン」の条件を定義し,産業技術総合研究所と共同で,ISOに国際標準化を提案した。今回,この国際標準化に向け必要な活動の一環として,提案した規格に準拠したコンテンツを用いた実証実験を行なう。
実験では「ダイナミックサイン」を用いて,観客席やエレベーターへの誘導案内する。今回の活動は,日本から世界に向けた「ダイナミックサイン」に関する世界初の国際標準化活動となるという。
同社は「ダイナミックサイン」の国際標準化を通じて,誰もがさまざまな施設を利用しやすくすることで,共生社会の実現と世界的な目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献することを目指すとしている。