米コーニングインコーポレイティッドは,3D切断向けに,独自の「nanoPerforationガラス切断技術」を改良した新技術を搭載したシステム「CLT 43D」を発表した(ニュースリリース)。
同社の改良技術は超短パルスレーザーを使用しており,材料アブレーションではなく,局所的にレーザー光をミシン目のように入れることでガラスを切断する。これまで2Dガラス加工で実証したように,この技術は,滑らかで非常に高品質な切断を高速かつ高精度で行なえるという。
垂直切断を実現するために,コーニングレーザーテクノロジー(CLT)は今回,非常に高速・高精度の「CLT5軸ビーム照射システム」を開発した。これは,2つの高速回転軸と,高速のX/Y/Zモーションシステムを組み合わせたもので,最大1200mm×700mm×300mmサイズの3Dガラスを高精度に切断できる。
これにより,従来のメカニカルスクライブ・ブレイク(MS&B)法や研削加工では非常に難しい,フリーフォームでの3D切断が可能になったという。
また,フリーフォームの精密な切断が可能になることにより,加工工程を最適化しつつ複雑さを減らすことができる。端面品質に優れており,仕上げ処理はほとんどあるいは全く必要ないとする。
今回の技術により,設計者は,コンシューマーモバイルデバイスや自動車内装部品など,世界の様々な業界で進む曲面ガラス採用への対応力を高めることが可能になるとしている。