米HPと独SIEMENS(シーメンス)は5月9日,産業用アディティブ・マニュファクチャリング(AM)によるビジネス・トランスフォーメーションの実現に向けて戦略的提携を拡大すると発表した(ニュースリリース)。
両社が進める拡張アディティブ・マニュファクチャリング・システムは,ハードウェアとソフトウェア,データ・インテリジェンス,サービスを統合し,設計からシミュレーション,製造計画,実行,品質,管理にわたる製造プロセス全体の効率性を最適化しようというもの。
今回,HPの最新3Dプリンティング・ソリューションの「Jet Fusion5200シリーズ」とシーメンスの「デジタル・エンタープライズ・ソリューション」を統合することで,産業機械メーカーは3Dプリント部品をこれまで以上に迅速に,コスト効率よく,安定して量産できるようになるという。
また,製品,製造,パフォーマンスのデジタルツインを,シーメンスのオープンIoTオペレーティングシステム「MindSphere」上で実現することで,プラスチック部品の中規模レベルの連続生産が可能になった。
シーメンスは,工業規模の3Dプリンティングに適した新しいアプリケーションを開発・促進するためにAdditive Manufacturing Experience Centerに,Polymer Competency Centerを新設。このセンターを拠点とし,両社は自動車メーカーや産業機械メーカーと協力し,独創的な製品設計を行ない,3Dプリント部品を迅速に市場投入するとしている。