ams,スマホ向け11chスペクトルセンサーを発売

オーストリアamsは,ラボラトリーグレードのマルチチャンネル型色分析機能をポータブルおよびモバイルデバイスにできる,小型スペクトルセンサーチップ「AS7341」を発表した(ニュースリリース)。

この製品は,競合するセンサーより高精度なスペクトル測定を,より広範な照明条件で実現するというもの。11種類の測定チャンネルを提供するデバイスとしては最も小型なため,携帯電話や携帯型デバイスへ容易に搭載でき,コンシューマ向けの他のマルチチャンネル型スペクトルセンサーよりも高い光感度を実現したとする。

正確なスペクトル測定を通じて,自動ホワイトバランスの改善,より信頼性の高い光源検出,フリッカ検出の統合が可能になる。この技術は,色をより正確に再現して周囲光源の歪みを最小限に抑え,より鮮明で明瞭,かつ原色に近い写真を実現するという。また,モバイルデバイスからパントンカラーシステムといった色参照を用いる生地などの対象と色校正もできる。

米Variableはこの製品を採用することで,プロフェッショナルレベルでのソリッドカラーの色測定を,消費者向けの価格で実現した。同製品は400nmから700nmにまたがり高度に再現可能なスペクトル曲線データを10nm単位で提供する。これはVariableの従来製品である,10倍以上の価格のプロ仕様の分光光度計でしか得られなかった性能だとする。

新製品は小型で,3.1×2.0x1.0mmのLGAパッケージに収められている。光源の直接測定,または反射面の測定におけるスペクトル特性を11チャンネルで測定する。8チャンネルが可視光スペクトル範囲を8等分に網羅。その他に赤外線チャンネル,クリアチャンネル,および50Hz~1kHzの周波数における標準的な周囲光のフリッカ検出専用チャンネルを備える。

また,カメラ画像の最適化以外にも,物体や液体の一般的な色測定や肌の調子の測定など,様々なアプリケーションにも対応できるとしている。

その他関連ニュース

  • 三菱電機,広画角の80×60画素赤外線センサーを発売 2024年10月24日
  • 東北大,植物を見守る小型反射分光測定センサを開発 2024年10月10日
  • カツラオプト,広範囲測定一体型チルトセンサを発売 2024年10月03日
  • ニコン・トリンブル,LiDARセンサーの取り扱い開始 2024年10月03日
  • カツラオプト,チルトセンサを2機種発売 2024年09月13日
  • Neg,薄板ガラスが折りたたみスマホに採用 2024年08月07日
  • ニレコ,赤外分光アナライザ向けオートサンプラ発売 2024年03月29日
  • 信州大ら,酸化グラフェンの特性管理法を開発 2024年03月26日