キヤノンは「パワープロジェクターシリーズ」として,40,000 lm(センター)の超高輝度4Kプロジェクター「LX-4K3500Z」など3機種を8月7日より受注開始し,超高輝度10,000 lm以上の市場に参入すると発表した(ニュースリリース)。価格は600~2500万円。
発売するのは,ネイティブ4K解像度(4096×2160画素)に対応する1.38型DLP®チップを3枚使った超高輝度レーザープロジェクター。3チップDLP方式により,色割れ現象が発生しない高画質なネイティブ4K映像をドットバイドットで再現し,高い臨場感のある映像を最大1,000型の大画面に投写する。
さらに青色レーザー光源2系統と赤色レーザー光源1系統,緑色蛍光体による3原色光源の採用により40,000 lm/30,000 lmの超高輝度とデジタルシネマを配給する際の世界統一規格「DCI-P3」に対応する広色域を両立する。
光源ユニットと光学ユニットを密閉し,水冷と空冷を組み合わせた空気の循環冷却システムを搭載。さらに,レンズユニットと本体との間を凹凸構造に設計することでレンズユニットからの埃の侵入も防ぐ。これらの密閉防じん構造により,ちりや埃が堆積しやすい環境下における高い信頼性と耐久性を確保した。
同社によると,2017年のビジネスプロジェクターの市場規模は,世界市場で約644万台,国内市場で約23万台だった。2018年は,世界市場で約654万台,国内市場で約24万台と予測している。その中における10,000 lm超の市場は,プロジェクションマッピングなどの空間映像演出やスポーツイベントでのパブリックビューイングなどの広がりにより2018年から2020年までの出荷台数年平均成長率は約114%の見通しであり,継続しての成長が見込まれるとしている。