ウシオ電機は,印刷用UV-LED乾燥装置「UniJetシリーズ(ユニジェット)」の新ラインナップとして,オフセット枚葉印刷機用「UniJet A1220」の販売を,8月1日より開始する(ニュースリリース)。
現在,オフセット枚葉印刷などの商業印刷分野では,TCO削減に向け省電力・長寿命が求められており,UV印刷のインキ硬化用光源もランプからLEDに急速に置き換えが進んでいる。しかし,オフセット枚葉印刷の高速処理は,機材(印刷対象物)がバタつくため,光源と機材の間に一定の距離が必要となるものの,従来のLEDでは距離が離れると照度が落ちることから,UVインクの硬化が不十分になるという課題があった。
そこで同社は,UVランプの開発・製造で培った光学シミュレーションやレンズ設計,独自のLED高密度実装技術を組み合わせることで,照射距離が離れていても高照度・高積算光量を維持するUV-LED乾燥装置を開発した。これにより,LEDの特長である省電力・長寿命と,ランプと同等の硬化能力の両立を実現したとする。
具体的には,独自の技術により,最大80mmまでの距離で10.5W/cm2の照度を維持。UVインキ硬化で最も重要な高積算光量を確保でき,高生産・高品質な印刷を実現する。実用照射距離40mm用,80mm用の2タイプを展開すると共に,機材の幅に合わせて最適な照射幅を選択できる。また,印刷スピードに合わせてLED照度の無段階調光が可能(10~100%)となっている。