クラリベイト,日本の高被引用論文数を分析

クラリベイト・アナリティクス(旧トムソン・ロイター)は,高被引用論文数の分析による日本の研究機関ランキングを発表した(ニュースリリース)。

この分析は,後続の研究に大きな影響を与えている論文(高被引用論文)数をもとに,世界の中で日本が高い影響力を持っている研究分野において,国内で特に存在感のある研究機関を特定する試み。

同社では各研究分野における被引用数が世界の上位1%に入る,卓越した論文を高被引用論文と定義。高被引用論文は,影響力の強い研究者である高被引用論文著者の選定をはじめ,論文の卓越性を客観的にはかる指標として広く使用されている。

今回の分析で日本の高被引用論文の総数は,昨年と同様世界第12位だった。日本国内で総合分野のトップ20の内訳は,千葉大学がランクインし,大学が14,研究開発法人が6となっている。

なおランクインした研究機関の高被引用論文の割合をみると,理研や物質・材料研究機構,国立がん研究センターでは2%を超えており,インパクトの高い論文を多く出していることがわかる。

分野別で見ると,物理学では東京大学が首位,それに理研が続いた。それぞれ高被引用論文の割合は2.1%,2.5%と高い水準となっている。また,高被引用論文の総数が7位の高エネルギー加速器研究機構と9位の筑波大学も,高被引用論文の割合はそれぞれ2.2%,2.0%となっている。

     

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