浜松ホトニクスは,病理等で使用する大量のガラススライドを高速でスキャンし,高解像度なデジタルデータに変換するバーチャルスライドスキャナ「NanoZoomer S360」を発売した(ニュースリリース)。
ガラススライド1枚あたりに要するスキャン時間は40倍モードで約30秒。従来装置の約1/2に短縮した。ガラススライドの搬送時間も含め20倍モード,40倍モードともに82枚/時間以上のハイスループットを実現した。最大360枚(30枚×12カセット)のガラススライドを自動処理する。かかる時間は約4.5時間。スキャン終了後,ガラススライドを入れ替え再度スタートすることで,1日1080枚のガラススライドをスキャンすることができる。
スキャン画像に対して,フォーカスの合否をスコアリングして自動判定。スキャン状況の全体把握が行なえるほか,基準スコア以下の画像を抽出することで,目視での確認や再スキャンが必要な画像(ガラススライド)を容易に特定できる。大量の画像をチェックする際,作業負荷の大幅な軽減と作業効率の向上が図れる。ガラススライド標本の全体像に対して,フォーカス合否の分布を重ねて表示することができるので,目視での確認が必要な箇所を容易に見つけ出せる。