レーザーイルミネーションが輝く―淀屋橋WESTイルミネーション2016で展示

大阪のビジネス街である淀屋橋で現在,南西エリアに広がるビルやショップ,レストランなどがそれぞれに趣向を凝らしたイルミネーションのイベント「淀屋橋WESTイルミネーション2016」が展開されている。

このイベントにおいて,RGBの半導体レーザーを利用したレーザーイルミネーションも見ることができる。場所は平松ビル(大阪市中央区伏見町)のエントランス近くにあり,地下鉄淀屋橋駅13号出口から歩いて1分のところにある。

レーザーイルミネーションは,大阪で不動産賃貸業を中心とした事業を手掛ける豊田産業が企画・制作したもの。同社社長を務める豊田周平氏は,日本ガイシおいて20年間にわたり光エレクトロニクス研究・開発に従事していた経歴を持ち,現在でも光・レーザー技術との関わりを持つ。

展示されているレーザーイルミネーションは,豊田氏が関わる日本フォトニクス協議会,レーザー学会,可視光半導体レーザー応用コンソーシアムなどの光エレクトロニクス関連学協会の繋がりから企画,開発が実現したという。

開発したレーザーイルミネーションは,住友電気工業が開発したRGB半導体レーザー光源を採用しており,イルミネーション用光ファイバーは米国コーニングが開発。球体の中に吊るされている星型の導光板は飯田照明が制作した。


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写真1 住友電気工業が開発したRGB半導体レーザー光源ドライバー:レーザー波長は赤が638nm,緑が518nm,青が448nm。

写真2 米国コーニングが開発した光ファイバー:通信用光ファイバーとは異なり,光を閉じ込めるものではなく,コアを特殊な形状(ナノストラクチャ)にすることで光を横から均一に拡散させることで照明用途に適したもの。

写真3 飯田照明が開発した導光板

豊田氏は「半導体レーザーを応用した照明・ディスプレー市場の拡大が予測されているが,レーザーを使用した具体的な製品が必ずしも多くの人の目に触れていない。このレーザーイルミネーションの展示を通じて,多くの人にレーザー照明の魅力を感じてもらえたら良い」と語る。

淀屋橋WESTイルミネーション2016はこの12月25日まで続く。百聞は一見に如かず。ぜひレーザーイルミネーションをご覧いただきたい。