阪大ら,四重極型電子スピン配列の電気磁気効果を検出

大阪大学,東京工業大学,スイス連邦工科大学ローザンヌ校,スイス ポールシェラー研究所,英ラザフォード・アップルトン研究所の国際共同研究グループは,正四角台塔形状のスピンクラスターを基本構造ユニットに持つ銅酸化物Ba(TiO)Cu4(PO44において,四重極型の電子スピン配列が誘起する電気磁気効果の世界初の実証に成功した(ニュースリリース)。

四重極型スピン配列が電気磁気効果を誘起する可能性は理論的に予測されていたが,そのようなスピン配列を実現する物質はこれまでに無く,実験的には確立されていなかった。

今回,研究グループは,正四角台塔スピンクラスターが四重極型電子スピン配列の実現に適しているという独自のアイディアのもと,このスピンクラスターを内包する銅酸化物Ba(TiO)Cu4(PO4)4の純良試料を合成した。

この物質中のミクロなスピン配列を中性子回折法により調べたところ,実際に四重極型スピン配列が実現していることが分かった。さらに,誘電特性の磁場に対する応答を調べることにより,四重極型スピン配列が電気磁気効果を誘起することを実験的に明らかにした。

この研究成果により,四重極型スピン配列に基づく電気磁気効果の解明が大きく進展すると予想され,この電気磁気効果を利用した新規な電子デバイスの開発につながると期待できるという。さらに,この研究を成功に導いた独自の物質探索アイディアは,今後の電気磁気結合物質の新規開拓における指針となるものだとしている。

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