日大塚本教授,超短パルスレーザーで日本磁気学会優秀研究賞受賞

著者: sugi

日本大学理工学部 電子工学科教授の塚本新氏が,光と磁気に関する先駆的研究の功績が認められ,(公社)日本磁気学会より「日本磁気学会優秀研究賞」を受賞した(ニュースリリース)。

この賞は,磁気の学理および応用に関する一連の研究を通して学会の発展に貢献があった人へ優秀研究賞を授与しているもので,今回,塚本氏が推進してきた「超短パルスレーザによる超高速磁化応答計測と制御に関する先駆的研究」に対し,賞が授与された。

受賞理由として,同氏の長年にわたる光と磁気との相互作用に関する研究において,近年は超短パルスレーザを用いた時間領域磁化ダイナミクス計測・制御および光照射による磁化反転制御等先駆的研究を推進しており,その研究成果は世界的に評価されていることが挙げられた。

磁化の高速ダイナミクスの詳細理解および新たな超高速磁化制御技術の必要性に着目した研究は,数十フェムト秒という超短時間光照射のみで,室温環境下で完全磁化反転する光誘起磁化反転現象を実証し,その後の継続検討を重ね超短時間磁気物理研究分野の発展に多大な貢献をもたらしたとている。

また,超高速磁気応用,スピントロニクスデバイスに向けた基盤技術としても非常に重要な意味を持つものであり,今後の研究展開への期待が大きいとした。

表彰式は,9月7日に金沢大学において開催された第40回日本磁気学会学術講演会にて行なわれた。

キーワード:

関連記事

  • 東北大ら、円偏光を用いた共鳴非弾性X線散乱による磁区識別法を開発

    東北大学、早稲田大学、大阪公立大学は、円偏光を用いた共鳴非弾性X線散乱(RIXS)による新たな磁区識別法を開発した(ニュースリリース)。 交替磁性体は全体としての磁化がゼロでありながら、スピンの分極した電子バンドを持つた…

    2025.11.26
  • 分子研、非調和二色光により白色光生成を世界初の1000倍に増大

    分子科学研究所は、水中で広帯域の光を生成するスーパーコンティニューム生成(SCG)を、周波数比が整数でない非調和二色光により劇的に増強することに成功した(ニュースリリース)。 フェムト秒レーザー光を水やガラス、光学結晶と…

    2025.11.19
  • 分子研,ナノスケール空間の和周波発生信号を観測

    分子科学研究所は,走査トンネル顕微鏡(STM)の探針先端と試料基板の間に形成される1nm以下の空間にフェムト秒パルスレーザーを照射することで,ナノスケールの微小空間に存在する分子から生じる和周波発生信号の観測に成功した(…

    2025.05.16
  • 東北大ら,半導体内の電子スピン波をSLMで制御

    東北大学,筑波大学,東京理科大学は,プログラム可能な空間光変調器(SLM)を用いた構造化光を利用し,ガリウム・ヒ素(GaAs)/アルミニウム・ガリウム・ヒ素(AlGaAs)の量子井戸中に任意の電子スピン波を直接転写するこ…

    2025.04.11
  • 理科大ら,X線磁気円二色性測定でFeCoIrの特性解明

    東京理科大学,物質・材料研究機構,高輝度光科学研究センター,兵庫県立大学は,軟X線と硬X線を用いたX線磁気円二色性(XMCD)測定により,鉄(Fe)-コバルト(Co)-イリジウム(Ir)合金が優れた磁気特性を引き起こすメ…

    2025.03.26
  • 富士通,大容量光伝送システムで市村産業賞を受賞

    富士通は,市村清新技術財団が主催する「第57回(令和6年度)市村賞 市村産業賞」において「通信ネットワークの電力効率向上に資する大容量光伝送システム」の開発業績が「貢献賞」を受賞したと発表した(ニュースリリース)。 同社…

    2025.03.14
  • 農工大,レーザーで均一なナノ周期構造を形成

    東京農工大学の研究グループは,チタン表面に高強度のフェムト秒レーザーパルスを照射するだけで,周期が490nmで一定で直線性の良いナノ構造体を,固体表面から直接削り出だせる技術を開発した(ニュースリリース)。 サブミクロン…

    2025.02.26
  • 東栄電化,低反射材で神奈川工業技術開発大賞を受賞

    東栄電化工業は,同社の「低反射アルマイト」が神奈川工業技術開発大賞を受賞したと発表した(ニュースリリース)。 「神奈川工業技術開発大賞」は,神奈川県と神奈川新聞社が共催し1984年度から,技術開発の奨励と技術開発力の向上…

    2025.02.14

新着ニュース

人気記事

新着記事

  • オプトキャリア