8月26日に東京ビッグサイトで行なわれた第14回産学官連携功労者表彰表彰式において,東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター センター長 工学研究科教授の遠藤哲郎氏,東京エレクトロン 常務執行役員の鄭基市氏,キーサイト・テクノロジー・インターナショナル執行役員の山本正樹氏は「内閣総理大臣賞」を受賞した(ニュースリリース)。
産学官連携功労者表彰とは,企業,大学,公的研究機関等の産学官連携活動において,その推進に多大な貢献をした優れた成功事例に関し,その功績を称えることで我が国の産学官連携活動の更なる進展に寄与することを目的に,平成15年より行なわれている。
東北大学は「国際集積エレクトロニクス研究開発センター」を設立し,自ら保有する世界トップクラスのMRAM(高性能不揮発性メモリ)コア技術群の実用化拠点として,内外の代表的企業が参画する集積エレクトロニクス分野のコンソーシアムを構築,産学共同研究費等による自律的な運営により設立後3年で国際的に有力な研究開発拠点としての地位を確立した。
さらに,同拠点では高速大容量の次世代不揮発性メモリ(STT-MRAM)の実用化領域で先駆的な開発成果を挙げ,参画企業による製造装置や計測装置等の製品販売が既に始まる等世界で高い評価を受けているほか,次世代の半導体ストレージメモリとしてサンプル出荷が始まっている三次元積層(3D NAND)技術の分野等でも大きく貢献したことが,今回の受賞につながった。
選考は,内閣府による公募の後,関係省(総務省,文部科学省,厚生労働省,農林水産省,経済産業
省,国土交通省,環境省)における予備選考及び推薦を経て,総合科学技術・イノベーション会議有識者議員及び外部専門家により構成される選考委員会によって行なわれた。
今回,内閣総理大臣賞の他,科学技術政策担当大臣賞(1件),総務大臣賞(1件),文部科学大臣賞(1件),厚生労働大臣賞(1件),農林水産大臣賞(1件),経済産業大臣賞(2件),国土交通大臣賞(1件),環境大臣賞(1件),日本経済団体連合会会長賞(1件),日本学術会議会長賞
(1件),産学官連携功労者選考委員会特別賞(2件)が選ばれている。
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