三菱電機,基地局向け25Gb/s DFB レーザーを開発

三菱電機は,移動通信システムのアンテナ基地局と基地局からの通信信号の集中制御を行なう収容局間の光ファイバー通信に用いる光送信用デバイスの新製品として,「25Gb/s DFBレーザー」のサンプル提供を9月1日に開始する(ニュースリリース)。オープン価格。

スマートフォンやタブレットなどの携帯端末の普及により,データ通信量は急速に増大している。膨大なデータ通信量を高速に処理するために,次世代移動通信システムでは,通信機器に用いられる小型トランシーバーの高速動作化(25Gb/s)が求められる。

しかし,この実現には,アンテナ基地局に使用される通信機器が屋外に設置されるため,トランシーバーに搭載されるDFBレーザーには広い温度範囲で高速に動作することと,25Gb/s小型トランシーバー規格に適合する外形サイズを確保するという課題があった。

この製品は,レーザーダイオード構造の最適化により,業界トップクラスとなる-20℃~+85℃の広い温度範囲で伝送速度25Gb/sを実現(従来製品:伝送速度10Gb/s)。搭載された通信機器は,従来製品と同様に,冷却機の取り付けが不要で屋外設置が可能となる。

また,電気信号の損失を最小限に抑えた高性能パッケージを開発。ドライバーIC非内蔵のTO-CANとして従来の10Gb/s DFBレーザーと同じ外形サイズ(φ5.6mm)を実現した。簡易構造のTO-CANの採用により,25Gb/s動作小型トランシーバー規格(SFP28)への適合に寄与する。