ギガフォトンのEUV光源,発光効率4.0%で250W出力を達成

NEDOプロジェクトにおいて,ギガフォトンは,現在開発中の極端紫外線(EUV)スキャナー用レーザー生成プラズマ(LPP)光源のプロトタイプ機で発光効率4.0%,最先端半導体量産適用可能レベルである250Wの発光出力,および130W以上の出力で119時間の連続運転に成功した(ニュースリリース)。

IT機器の高性能化・省電力化・低コスト化は,半導体をより小さくする微細化技術によって実現される。IoT社会の実現のためにも,さらなる微細化技術が求められている。

昨年,NEDOの「戦略的省エネルギー技術革新プログラム事業」において,ギガフォトンは,高出力検証機(EUVスキャナー用レーザー生成プラズマ(LPP)光源のプロトタイプ機)にて,エネルギー安定性平均0.5%以下,ロジック生産適用可能レベルである108Wの発光出力で24時間の連続運転に成功した。

これは,これまでNEDOの助成等により開発を続けてきた,20μm以下の微小ドロップレットの供給技術,短波長の固体レーザーによるプリパルスレーザーとCO2レーザーによるメインパルスレーザーを組み合わせ,磁場を使ったデブリ除去技術をより進化させ,さらにエネルギー制御技術の改善により,量産工場での使用を模擬した運転パターンにて成功したもの。

さらに,高出力の連続運転を目指して研究開発に取り組み,今回,発光効率84.0%で最先端半導体量産適用可能レベルである250Wの発光出力を,また130W以上の出力で119時間の連続運転にも成功した。

この成果により量産対応EUVスキャナーの実現に向けて大きく進捗したとしている。

関連記事「凸版,EUV向け3次元遮光構造付きフォトマスクを開発」「ウシオ,オランダ研究機関にEUV光源を出荷」「ギガフォトン,EUV光源で108W/24Hの安定発光に成功