日本板硝子は,自動車用ガラス向け紫外線カットガラスの新製品「UV Protect 400™」の開発に取り組んでいる(ニュースリリース)。
この製品は,皮膚深層部(真皮)にダメージを与えて皮膚のたるみ・ハリの低下・しわなどの原因となる紫外線UVAの,長波長領域(380nm~400nm)を含んだ紫外線(300nm~400nm)を,約99%カットする製品。
400nmまでの紫外線を約99%カットできるガラスは世界で初めてとなる。運転席付近のガラスだけでなく,後部座席周りのガラスでも400nmまでの紫外線を約99%カットできるように開発を進めており,自動車全周での紫外線カットに対応可能となる。
既存の紫外線カットガラスでは,380nm波長以下の紫外線を約99%カットすることが可能となっており,日本国内市場向けの車種に標準採用されるなど,近年採用が拡大している。
紫外線UVAの中でも長波長である380nm~400nmの波長は,真皮の奥深くにまで到達することから,この波長域まで効果的に防ぐことが重要となっている。
同社は自動車の乗員全員が,より快適な車室内環境を提供することを目指し,製品化に取り組むとしている。
関連記事「旭硝子,リアガラスで皮膚がん財団の認証を取得」「豊田合成,ガラス封止紫外線LEDを開発」「DNP,タフな車両用樹脂ガラスを発売」