慶應義塾大学は,米テキサス大学ダラス校と協力し,日米間を股にかけた産業用ロボット制御の最適化を実現するデモンストレーションを6月15日~17日,同大日吉キャンパスで行なう(ニュースリリース)。
これは,様々なサービスを効率的に収容可能な,同大学等が提唱している次世代光アグリゲーションネットワーク技術と,ネットワークの周辺部(エッジ)にサーバを配置することでアプリケーション処理の低遅延化や通信量の最適化を実現可能するエッジコンピューティング技術を連携させるもので,国際学術会議International Conference on IP + Optical Network 2016(iPOP2016)でのメインイベントとなる。
近年,機械同士が連携するシステムやモノのインターネット(IoT)に関する技術を基盤にし,製造現場の最適化を目指した研究開発が進められている。
そのアプリケーションの一つとして製造現場で使用される産業用ロボットの最適制御が挙げられ,通信ネットワーク技術やクラウド技術と連携させることで,さらなる進化が期待されている。
デモンストレーションでは,次世代光アグリゲーションネットワーク技術やクラウド基盤ソフトウェアであるOpenStackを活用し,クラウド上に配備された産業用ロボット制御機能の一部をエッジコンピュータ上に動的に設定する。
同時に,クラウドとエッジ,およびロボット間の通信路をSoftware-Defined Networking(SDN)技術を用い,通信技術や管理手法など設計概念の異なる複数のネットワークドメインから構成される光トランスポートネットワーク上に動的に生成し,日米間での遠隔制御実証を行なう。
このデモンストレーションは,慶應義塾大学,米テキサス大学ダラス校,イクシアコミュニケーションズ,NTTコミュニケーションズ,OA研究所,KDDI研究所,情報通信研究機構,東陽テクニカ,富士通,三菱電機,レッドハットが共同で実施する。