NEDO,プリンテッドエレクトロニクス開発(第2期)開始

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は,あらゆるモノがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)に必須なセンサーの多品種変量生産を可能にする次世代プリンテッドエレクトロニクス材料・プロセス基盤技術開発の第2期プロジェクトを今年度から開始した(ニュースリリース)。

第1期の成果に「カスタマイズ化プロセス基盤技術」と「フレキシブル複合機能デバイス技術」を開発項目に加え,多様な形状と複合機能を有するフレキシブルなIoTセンサーを印刷で変量生産できる革新的な「多品種変量生産プラットフォーム」の構築を目指す。

「カスタマイズ化プロセス基盤技術」では,顧客の多様なニーズに応える多品種デバイスの製造が容易で,かつ,変量生産であっても高い生産性とコスト競争力を有する技術を開発する。研究開発項目「フレキシブル複合機能デバイス技術」では,印刷で形成するフレキシブルデバイスに高性能な複合機能を安定・高信頼に付与する技術を開発する。

いずれの研究開発項目においても,材料とプロセスの開発が重要となる。加えて,モデルデバイスを製作して,プリエレ製品の有用性と魅力を体験してもらう取り組みも実施する。更に,ユーザーが自らのアイデアでIoTセンサー等を製作することも支援する予定。

事業総額は,第1期が7,946百万円,第2期は2,100百万円を予定。期間は,第1期が2011年度~2015年度(補正は2010年度から),第2期:2016年度~2018年度となっている。

委託/助成先は,第1期が,次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合(委託),リコー,凸版印刷株式会社,大日本印刷(助成)。第2期は,次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合(委託),産業技術総合研究所,名古屋大学(助成)となっている。

プリンテッドエレクトロニクスを活用したIoTセンサの普及には,この事業で構築を目指す「多品種変量生産プラットフォーム」を活用した試作・生産の体制に加えて,「新規アプリ創出の仕組み」が必要となる。

「新規アプリ創出の仕組み」としては,この事業で開発したモデルデバイスを展示会などで体験してもらうことで,フレキシブル/ストレッチャブル/カスタマイズ対応の機能を有するプリエレ製品の有用性と魅力を広く紹介する。

更に,新規プリエレ製品のアイデアを保有するベンチャー企業の発掘を目指す。また,「試作・生産の体制」では,この事業で構築した「多品種変量生産プラットフォーム」の担い手づくりを目指すとしている。