工繊の北村講師,フォトニック結晶レーザーで受賞

京都工芸繊維大学の北村恭子講師は,平成28年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(若手科学者賞)を受賞した(ニュースリリース)。

文部科学省では,科学技術に関する研究開発,理解増進等において顕著な成果を収めた者について,その功績を讃えることにより,科学技術に携わる者の意欲の向上を図り,もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的とする科学技術分野の文部科学大臣表彰を定めている。

若手科学者賞は,萌芽的な研究,独創的視点に立った研究等,高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象とするもの。今回,「長焦点深度かつ微小集光可能な半導体レーザーに関する研究」において顕著な功績をあげたとして,受賞が決定した。

受賞した研究内容は,レーザービーム強度分布と偏光を最適にするというアプローチにより,従来のビームよりも小さな集光点を実現し,加えて,焦点深度をも深くすることが可能であることを見出したもの。

このようなビームを発する光源が存在しなかったため,ビームの形状や偏光をフォトニック結晶の設計によって自在に制御できるフォトニック結晶レーザーに着目し,全く新たなレーザー構造を設計・開発し,この集光特性を実証した。