キーサイト,ハイパワー波長可変レーザーを発表

キーサイト・テクノロジーは,ハイパワー波長可変レーザー光源モジュール「81602A」を発表した(ニュースリリース)。この製品は,テストセットアップにおける損失量の許容範囲を緩和し,ファイバーやプローブの調芯にかかる時間を短縮する。さらに,「8160xA」ファミリー波長可変レーザーモジュールの新しい波長オプションも発表する。この新しい波長オプションは量産試験のスループットを短縮する。

4月11日より販売を開始する。価格は「81602A」ハイパワー波長可変レーザー光源が約980万円~,「81609A」ベーシックライン波長ステップ可変レーザー光源(オプション「113」付き)が約450万円~(税抜き参考価格)。

「81606A」および「81608A」波長可変レーザー光源モジュールの新しいオプション「113」は,1240nm~1380nmの波長範囲に対応し,自然放出光が抑制された状態で+13dBmを超えるピーク出力パワーが得られる。

これにより,雑音レベルより高いレベルで100ギガビットイーサネットROSAのスペクトラム応答と感度を測定可能となり,マルチプレクサー/デマルチプレクサーのアイソレーションを広い測定ダイナミックレンジで確認できる。

「8160xA」シリーズの最上位機種の「81606A」オプション「113」は,信号対自然放出光比80dB/nm,優れたチューニング確度,200 nm/sの双方向掃引でも1ピコメートル以下の再現性を実現できる。

「81608A」バリューライン波長可変レーザー光源オプション113は,最大200nm/sの双方向掃引で±1.5pmの波長再現性を示し,信号対自然放出光比75dB/nmを提供する。同様に「81609A」ベーシックライン波長ステップ可変レーザー光源にもオプション113をラインナップしている。

新しい波長可変レーザー光源ファミリーの製品はすべて,現在の「81600B」波長可変レーザーファミリーのプログラミングコマンドおよび「N7700A」フォトニック・アプリケーション・スイート(迅速で正確な光測定,光測定器の制御,測定結果の解析用のソリューションソフトウェア)と互換性がある。こうした共通性があるため,新しいモジュールへの移行や拡張が簡単に行なえる。

シリコンフォト二クスの研究者や設計者は,さまざまな波長範囲でプローバーを用いたウエハー試験を実施する必要があり,信号の減衰という問題を抱えている。新しいハイパワーのOバンド波長可変レーザーを使用すると,現実的な信号レベルでデザインの特性評価とファンクションテストを実施できる。

波長の高速挿引をOバンドまで拡大した同社の新しいオプションを搭載すると,レシーバーサブアセンブリーとそのコンポーネントの量産試験を,既に実証された測定方法とソフトウェアを使って,より短時間で行なうことができるとしている。