富士フイルム,マシンビジョンレンズ最上位シリーズを発売

富士フイルムは,製造ラインの製品検査や計測などで使用するマシンビジョンカメラ用レンズの最上位シリーズとして,2/3型センサー・2.7µmピクセルピッチに対応し,多様な設置条件下で画像の中心部から周辺部まで均一な高い解像性能を実現する「FUJINON HF-12Mシリーズ」を,6月中旬より発売する(ニュースリリース)。

この製品は,世界最小・最軽量のコンパクトサイズを実現。焦点距離の異なる5種(8,12,16,25,35mm)をラインアップし,さまざまな用途に応じて,最適な焦点距離,画角を選べる。

製品の生産効率向上や厳格な品質管理に対する要求が従来以上に高まっている中,マシンビジョンシステムの画像認識精度や処理速度のさらなる向上が求められている。このニーズに対応するため,マシンビジョンシステムに搭載するカメラの「大型センサー化」,「高画素化」,「高フレームレート化」が進んでいる。

一方,画像情報の入り口となるレンズには,システムの認識精度を確保するため,画像周辺部まで均一な高い解像性能が要求されている。

今回発売する製品は,画面全域で2.7µmピクセルピッチ(2/3型センサー・8メガピクセル相当)に対応した超高解像固定焦点レンズ。画像の中心部から周辺部まで均一な高い解像性能を保持し,撮影距離や絞り値の変更に伴う解像力低下も抑制するフジノンレンズ独自の高解像性能を実現。製造現場の多様な設置・撮影条件下でも,一貫して高解像な画像が得られるとしている。

同社は,これを今後「4D High Resolution」として訴求していく。また,全5種で,世界最小の外径寸法φ33mmおよび世界最軽量を実現しているため,スペースに限りのある設置環境にも対応できる。