パナソニックは,300GBの光ディスクを用いたデータアーカイブシステム「freeze-ray」シリーズの新機種を発表した(ニュースリリース)。
高効率な次世代型データセンター構想に向け,同社は記憶媒体にHDDや磁気テープを用いた従来型システムを補完するものとして光ディスクを用いたデータアーカイブシステムを提案していく。
同社の光ディスクを用いたデータアーカイブシステムは,データの長期保管を必要とする企業や公共機関などで既に採用されており,その中には,ソーシャルネットワークサービスの米国大手企業も含まれている。
同社データセンターへの導入に向け検証,評価を受けて開発された「freeze-ray」シリーズは,1枚あたり100GBの光ディスクをベースとしたアーカイブシステムとして,本年1月に米国ラスベガスで開催された展示会CES2016にて発表された。
今回発表した「freeze-ray」シリーズの新機種は,大量のデータ保管への更なるニーズに対応するため,一枚あたり300GBの記録容量を持つ新開発のアーカイバルディスクを記憶媒体に採用。これにより標準の19インチラックあたり,最大1.9ペタバイト(1ペタバイト=1000テラバイト)ものデータを保存することが可能となった。
データセンターでは,数十年以上の確実なデータ保管が求められる。同社のアーカイバルディスクは,WORM(一回書き込み型記録メディア)としての上書き・データ改ざん防止の基本機能と100年以上の推定寿命によって,その要件を満たす。この長寿命のアーカイバルディスクの採用により,従来のメディアで定期的な実施が必要であったデータ移し替えのコストが不要。また,常温保管が可能なため,温度管理に必要な空調に要する電力コストも削減するとしている。
将来的には,アーカイバルディスクの容量を,一枚当たり500GB,1TBまで増やす予定で,ペタバイト単位で,さらに大型・大容量のデータアーカイブ装置に採用,展開していくとしている。