独オスラムは,標準光束1,100 lmの堅牢なリードフレームベースの高性能パッケージと,最大50%のシステムコスト削減を実現したLED「Duris P 10」を発売した(ニュースリリース)。
新製品の中心にある4つの2mm²のUX:3素子は,同社製品に既に採用されているもの。パッケージにリードフレーム技術を選択したのは,同様なサイズのセラミックパッケージに比べ,熱特性と二次実装信頼性が共に向上するため。
二次実装信頼性は,LEDパッケージと基板の間の熱の相互作用を表わしている。大きめのセラミックパッケージをアルミ基板に半田付けした場合,温度変化によって半田接合に機械的応力が生じる。対照的にリードフレームパッケージでは,熱挙動と二次実装信頼性の面で最適化が可能になる。
新製品のパッケージサイズはコンパクトな7.0mmx7.0mm。そのため照明器具設計を大幅に簡素化し,プリント基板と照明器具の筐体で必要なスペースが減り,結果として必要な材料を削減できる。また高い光束値により,必要な2次光学系の数も減る。照明器具製造での取扱いも、より迅速・容易になるため,システムコストは最大50%も削減可能だとしている。
リードフレームにより,同様のサイズのセラミックパッケージLEDに比べ,この製品は熱除去の最適化という利点がある。リードフレームの銅の中心部は最適な熱除去を保証し,あるアプリケーションで冷却システムが同一ならさらに高い器具の動作効率を,器具効率を同一に維持するなら冷却システムの節減が可能となる。
新製品は極めて頑丈なため,屋外用途や腐食性環境での使用に適している。アプリケーションは,街路灯,トンネル照明,産業用建築物のハイベイ,ローベイLED照明システムなどを想定している。
同社では,より小型のパッケージサイズで光束290 lmの姉妹品「Duris P 8」と共に販売を開始している。また,光束450 lmで,シリーズの中間に位置する「Duris P 9」も本年中の発売を予定している。