京セラら,世界最大の水上太陽光発電施設を建設開始

東京センチュリーリースと京セラが共同出資する京セラTCLソーラーは,千葉県市原市にある山倉ダムにおいて,水上設置型として世界最大となる約13.7MWの太陽光発電所「千葉·山倉水上メガソーラー発電所」の建設を開始するにあたり,1月21日に安全祈願祭を執り行なった(ニュースリリース)。

この発電所は,千葉県企業庁が管理する工業用水専用の山倉ダムの水面約180,000m2を利用し,京セラ製太陽電池モジュール約51,000枚を設置する計画で,2017年度中の稼働開始を予定している。

また,年間予想発電量は約1,617万kWh(一般家庭約4,970世帯分の年間電力消費量に相当)で,年間約8,170tのCO2削減に貢献する見込みだという。

発電事業は,同ダムを管理する千葉県企業庁が,地球環境の負荷軽減などを目的に2014年10月に公募した案件。2014年11月に京セラTCLソーラーが事業候補者として決定され,その後,電力会社や関係行政機関などと協議を重ね,今回の建設開始となった。

また,発電所の建設·運営にあたっては,ダムを水源としている受水企業や地域住民の協力を得るとともに,発電所周辺には環境学習施設を整備するほか,近隣の小学校にて環境出前授業を計画する。

全国各地で太陽光発電所の建設が進み,事業用地が減少していく中,京セラTCLソーラーは,ダムやため池などの水上設置型に注目し,水上ソーラー発電所の整備·運営を手掛けている。

2015年3月には兵庫県加東市で約1.7MW,同年6月には兵庫県加西市で約2.3MWと,それぞれ当時の世界最大となる水上ソーラー発電所を相次いで竣工し,運営を開始している。

また,水上ソーラー発電所の施工は,京セラコミュニケーションシステムが手掛け,稼働後の維持管理は株式会社京セラソーラーコーポレーションが担当しており,京セラグループとして,水上ソーラー発電所の施工や維持管理に関する技術,ノウハウの蓄積を図っている。

日本には,ダムやため池,調整池などが数多くあることから,京セラTCLソーラーでは,引き続き水上ソーラー発電所の導入を積極的に推進しくとしている。