日立のステレオカメラ,スズキの軽自動車に採用

日立オートモティブシステムズは,ステレオカメラの両レンズ幅を同社従来比で1/2に縮小し,スズキより今月発売の「ハスラー(X,Xターボ,特別仕様車J STYLEⅡ)」に納入する(ニュースリリース)。

ステレオカメラは,クルマが障害物などを画像で感知する人間の「両目」の役割を果たす外界認識センサーで,複数の立体物の大きさ,位置,速度を瞬時に検出し,白線や黄線などの車線の差異まで的確に検出することができる。

近年,交通事故の未然防止を目的に,衝突被害軽減ブレーキなど,より高度な安全運転支援システムの車両への搭載が増加している。同社は,このシステムのコア製品として,ステレオカメラを2008年から市場に投入している。さらに,軽自動車,小型車においても,安全運転支援システムの導入ニーズが高まっており,搭載可能なサイズのステレオカメラが求められていた。

今回納入するステレオカメラでは,画像認識処理技術を応用し,歩行者/車両衝突による被害の軽減や,LDW(車線検知),ふらつき警報,先行車発進お知らせ,誤発進抑制などの安全運転支援機能をカメラのみのシステムで実現させることが可能。

このような安全運転支援機能と共に,カメラの両レンズ幅を当社従来比で1/2に縮小した軽自動車,小型車へのレイアウト性が評価され,今回の採用にいたった。

なお,今回納入が決定したこのステレオカメラは,2015年5月より発売されているスズキの軽乗用車「スペーシア」「スペーシア カスタム」および2015年8月より発売されている小型乗用車「ソリオ」「ソリオ バンディット」にも採用されている。

同社は,これからも,交通事故のない社会の実現に向け,より高度な自動車安全技術を追求し,「人・クルマ・社会」に新たな付加価値を持つ自動車機器システム・製品・サービスを提供していくとしている。