ニコンは,金星探査機「あかつき」に,同社製光学系が搭載されていることを発表した(ニュースリリース)。
2015年12月9日,宇宙航空研究開発機構(JAXA)が,金星探査機「あかつき」 の金星周回軌道への投入に成功したことを発表した。「あかつき」は金星の大気の謎を解明することを目的とした惑星気象衛星で,日本の探査機が惑星の周回軌道に入るのは今回が初めてとなる。
同社は,このプロジェクトにおいてレンズや鏡筒など4つの光学系の設計・製造を担い,「あかつき」の金星画像取得に貢献している。今回の金星軌道投入に至る過程において,設計条件を上回る熱環境に何度もさらされたが,その過酷な状況に耐え抜き,画像取得の成功に貢献した。
同社はこれまでも陸域観測技術衛星「だいち」(打ち上げ:2006年1月),赤外線天文衛星「あかり」(同2006年2月),惑星分光観測衛星「ひさき」(同2013年9月)など多くの人工衛星や探査機の開発に参加てきた。今後も同社の高精度な光学設計や加工技術で,宇宙空間の観測・測定に挑戦するプロジェクトをサポートしていくとしている。