エヌエフ回路設計ブロック,ディジタルロックインアンプの新機種を発売

エヌエフ回路設計ブロックは,12月10日,ディジタルロックインアンプ「LI5650」/「LI5645」の2機種を発表し,同日より販売を開始する(ニュースリリース)。価格は「LI5650」が750,000円,「LI5645」が600,000円(いずれも税抜)。

ロックインアンプは,雑音に埋もれた非常に微小な交流信号を検出する測定器。物性研究,分光研究など,幅広い分野で広く使われている。

同社は9月に11MHzモデル「LI5660」,10月に3MHzモデル「LI5655」にリリースしたのに続き,今回250kHzモデル2機種「LI5650」/「LI5645」を市場投入する。シリーズ4機種で,低周波から高周波までの広い測定周波数範囲をカバーし,幅広い分野で活用できる。ラインナップ拡充により,研究内容,用途や予算によって最適な機種を選定できるようになった。

「LI5600」シリーズは,位相検波以降のディジタル処理により,高い安定度を実現した。「LI5660」/「LI5650」は,最高100dBのダイナミックリザーブ,アナログ出力最高更新レート約1.5Mサンプル/秒(「LI5650」/「LI5645」は約780kサンプル/秒),振幅分解能16ビットの高速で滑らかな出力応答,微小信号測定の信頼性を高める基本性能を網羅している。

先に発表した「LI5660」は最高測定周波数11MHz(HF(高周波)入力端子装備),「LI5655」が3MHzと従来機種に比べ,高周波領域をカバーしている。また,今回発表の「LI5650」/「LI5645」は,1mHzの低周波から250kHzの測定に対応する。2周波数同時測定や分数調波測定などの新機能を搭載し,さまざまな応用分野の高度な測定ニーズに対応する。

薄型2U(高さ88mm,従来機種は3U)サイズは,走査型プローブ顕微鏡,分光分析装置,半導体物性評価装置など,各種装置への組込みに適している。

その他の応用として,スピントロニクス,超音波診断装置,テラヘルツ分光,光透過率測定,光吸収度測定,ホール係数測定,ジャイロセンサー,セラミックアクチュエーター,セラミックセンサー,半導体レーザーなどがある。