DNP,高コントラストスクリーンの短焦点プロジェクターを発売

大日本印刷(DNP)は,広いスペースを必要とせず設置が容易な「DNP超短焦点プロジェクター用ディスプレイシステムJETBLACK-STS」を,12月より発売する(ニュースリリース)。オープン価格(本体参考価格60万円前後)。

スクリーンの画面サイズは100インチと大きく,明るい部屋でも高コントラストで見やすい映像を映し出す。このシステムは,プロジェクターとスクリーンのセットで,キヤノンマーケティングジャパンなどの販売代理店を通じて販売する。また販売に先駆けて,国立公園の栂池自然園(長野県)内の山荘で採用された。

近年,市場が拡大している“超短焦点プロジェクター”は,スクリーンの正面からではなく,下方や上方から斜めに投射するため,狭いスペースでの利用に適している。しかし,現在一般的に使われている白色のスクリーンは,照明や外光による明るい場所では,映写する映像のコントラストが低くなり,視認性が低下することが課題となっていた。

この課題に対しDNPは,光学設計技術や微細なレンズ成型技術などを活かし,コントラストと視認性を向上させたスクリーンを用いた「DNP超短焦点プロジェクター用ディスプレイシステム JETBLACK-STS」を開発した。

スクリーンは照明や外光などの反射を抑え,プロジェクターからの映像のみを視聴者側に反射する設計となっている。そのため,明るい場所でも画面が白っぽくならず,従来の白いスクリーンに比べコントラストが約10倍に向上した。液晶ディスプレイと同等な品位の画像をより低価格で実現できるとしている。

また,100インチながらスクリーンボードの厚さは40mm,重量は30kgと同サイズの液晶ディスプレイに比べ,約4分の1の軽さを実現した。薄型・軽量で持ち運びしやすく,イベントや定期的に模様替えを行なう店舗でデジタルサイネ―ジとしての活用にも適している。またボードタイプ,スタンドタイプでの提供が可能となっている。