リコー,SLS方式3Dプリンターを開発

リコーは,自社ブランド製品として初めての3Dプリンター「RICOH AM S5500P」を発売する(ニュースリリース)。日本では2015年10月30日から受注開始(価格:7,500万円),その後,欧州をはじめ海外にも展開する。

新製品は,粉末状の材料にレーザーを照射して焼結させる粉末焼結積層造形(SLS®)方式を採用しており,高精細・高耐久な造形物の制作を実現する。

造形材料には,PA11,PA12といったSLS®方式で主に利用されている樹脂材料だけでなく,より高機能で汎用性のあるPA6やPPの利用が可能。これにより,機能試験用途としての自動車部品や,最終製品用途としての部品の造形にも対応する。

また,造形エリアは幅550×奥行550×高さ500mmと大きな容量を持ち,複数種類の部品を一度に造形したり,大型部品の一括造形も可能。

同社は,3Dプリンターをキーとしたアディティブ・マニュファクチャリング事業(AM事業)を2014年9月から展開しており,これまで3Dプリンターの仕入れ販売をはじめ,コンサルティング~3Dデータの設計~造形まで一貫したサービスを提供している。

今回の新製品を同社が提供するサービスのラインアップに加え,企業の設計部門・製造部門への導入を促進することで,ものづくりのイノベーションをより一層強力に支援する。

同製品の開発にあたって同社は,アスペクトと協業し進めてきた。さらに,製品発売後も両社で共同して独自材料の開発や機能強化に取り組んでいくとしている。