教育機関向けICT関連市場,2020年度に46.5%増の2,403億円に

富士キメラ総研は,拡大する教育機関向けのICT関連機器・システム・サービスの市場を調査した。その結果を報告書「エデュケーションマーケット 2015」にまとめた(ニュースリリース)。

それによると2014年度の教育機関向けICT関連市場(国内市場)は,前年度比2.2%増の1,640億円となった。2013年度まで各都道府県で教育ICT化に向けた実証実験が行なわれ,2014年度には関連設備・インフラ導入が加速すると同時に,利活用のためのシステム,コンテンツが普及し市場が拡大した。

ハードウェア関連では電子黒板が堅調な伸びを示し,タブレット端末が一人1台の施策により急拡大が予想される。デジタルTVなどリプレースを主体とした品目が多い中,デジタルペンを活用するようなアプリケーションの普及を期待する。PCはタブレット端末などと比較すると予算が割かれにくいが、OSバージョンアップなどリプレース時期には一時的に拡大すると予想する。

電子黒板市場は,タッチペンによる書き込みなどのインタラクティブ機能を搭載した黒板を対象とした。30インチ以上の液晶/PDPモニターにインタラクティブ機能を搭載したFPD型、ビジネスプロジェクターにインタラクティブ機能を内蔵したプロジェクター(以下、PJ)内蔵型,ホワイトボード/プロジェクター/黒板/マグネットスクリーンなどに取り付けプロジェクター投影映像にインタラクティブ機能を付加するボード型/ユニット型がある。

市場は海外メーカーが先行し,日系メーカーからボード型が投入され形成された。2000年代後半からはFPD型,PJ内蔵型が相次いで投入され,ICT教育の中核機器として利活用されている。

PJ内蔵型は大画面で設置性に優れ,FPD型よりも低価格であることから入札案件に強く,小中学校への導入が大幅に増加している。2015年度は,PJ内蔵型を投入するメーカーの増加もあり,引き続き高い伸びが見込まれる。一方,FPD型は安定した需要に加え,新製品の投入も予定されていることなどから微増を見む。

タブレット端末は,Webブラウジングやアプリケーションの利用が可能な汎用端末を対象とし,ディスプレイ部が双方向に回転可能なコンバーチブル型も対象とした。

2010年度にICTを利活用した協働教育の推進に関する調査研究を目的とした総務省「フューチャースクール推進事業」により,タブレット端末を活用した授業が行なわれ,現在2020年度内の生徒一人1台のタブレット端末整備に向け,導入が進められるなど需要が急速に高まっている。

各自治体は電子黒板やタブレット端末活用に伴う無線LANシステムなども並行して整備する必要があり,私学だけでなく一部公立校においても児童・生徒によるBYOD(Bring Your Own Device)もみられる。