東芝と清水建設,生体センサによる作業員の健康管理の実証実験を開始

東芝と清水建設は,東芝のリストバンド型生体センサを活用し,清水建設の三重県四日市市の建設現場に従事する70人の作業員の体調を24時間見守る実証実験を本日から2016年8月24日までの1年間実施する(ニュースリリース)。

実証実験では,対象者はリストバンド型生体センサを24時間装着し,出勤時に前日までの睡眠,食事,活動量などのライフログデータをスマートフォンから確認し,個々人で体調を客観的に把握する。リストバンド型生体センサは2週間充電不要で連続使用可能なため,腕に装着しているだけで簡単に連続した日々のライフログデータを計測できる。

また,東芝は清水建設と協力して,その日の体調に合わせた作業量の負荷調整などが行なえるように個人のライフログデータを現場管理者のタブレットや職場のPCなどに収集し,管理・閲覧できるシステムを開発する。

建設現場では夏の屋外作業現場に従事する作業員の健康管理が課題となっている。清水建設では作業員が身につけている計測器で作業現場の温度,湿度を継続的に測定できる熱中症危険度計測技術をすでに導入し,作業環境の改善に活用している。

今回,リストバンド型生体センサを付加することにより,ライフログデータから作業員個人の日々の健康管理が可能になるとして,職場の安全性向上に期待している。一方東芝は,生体センサ「SilmeeTM」シリーズによって日常生活から収集できる様々なライフログデータを収集・解析し,健康増進,安全性向上,病気予防などへの幅広い活用を目指している。

清水建設は,作業環境の改善とともに,作業員個々人の状況をセンサとICTを用いてリアルタイムに把握し管理することによって,ハード・ソフト両面でのきめ細かい対策を推進し,安全性および品質,生産性の向上を目指すとしている。

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