凸版印刷,超狭額縁銅タッチパネルモジュールを開発

凸版印刷は,銅配線と曲げや衝撃に強い高剛性樹脂カバーの採用により,表示画面サイズはそのままに製品の小型化などデザインの自由度を高め,大幅な軽量化も可能とする超狭額縁銅タッチパネルモジュールを開発した(ニュースリリース)。

タブレットやノートパソコンでは,製品の小型化や軽量化が常に求められている。また,これらの製品のタッチパネルは,カバーガラスにITO(酸化インジウムスズ)を電極材として使用するのが主流だが,ITOは抵抗値が高く両側に引き出し配線が必要となり,狭額縁化が困難だった。

この課題に対し同社は,抵抗値の低い銅を使用することで片側引き出し配線を可能とし,配線本数を大幅に減少させるとともに,最先端エッチング技術により超狭額縁を可能とした銅タッチパネルモジュールを開発。10インチ以上の中型クラスで,最小額縁幅約3.4mmを可能にした。

この狭額縁化により,製品筐体の小型化に貢献するとともに,高剛性樹脂カバーの採用で同サイズ(面積・厚み)のガラスを使用した場合と比較し,約40%の軽量化も可能になる。さらに,高剛性樹脂カバーと銅タッチセンサフィルムを貼り合わせることで飛散防止機能が付与され,安全性も確保した。

またインモールド成形により外装部材とタッチパネルモジュールの自由な形状での一体成形を可能としたため,特にタブレットやノートパソコンなどにおいてよりデザイン性の高い製品の実現を可能にする。

同社は同製品のサンプル出荷を2015年7月中旬には行ない,主にタブレット,パソコン向けとして2016年度に約20億円の売り上げを目指すとしている。