コニカミノルタ,有機EL用青色りん光材料で「化学技術賞」受賞

同社の有機EL照明

コニカミノルタは,「有機EL用青色りん光材料の創成と,それを用いた高効率・高耐久発光デバイスの開発」に対して,平成26年度「化学技術賞」を受賞した(ニュースリリース)。

同社は長年にわたり青色りん光の発光現象を解析し,さまざまな新規化合物を作り出して性能向上を目指している。近年,発光材料とその発光材料に電荷を受け渡すホスト材料の特異的な組合せで大きく耐久性が変化することに着目し,この2つの材料を化合物デザインの段階から一緒に開発する「2分子同時設計」という独自の手法で発光性能と耐久性の両立を図ってきた。その結果として2012年には,輝度半減時間10万時間を達成した長寿命の青色りん光デバイスを開発するに至っている。

さらに,りん光発光材料の性能を最大化する光取出し設計,および発光デバイス全体の最適化層設計により,2014年には,電球色の面状発光としてはLED照明を超える世界最高の発光効率139lm/W,輝度半減時間5.5万時間以上を両立した照明用白色有機ELデバイスを開発した。これは一般家庭やオフィスで使用する照明装置としても十分適合する性能となっている。

関連記事「コニカミノルタ,世界最高発光効率となる131 lm/Wの白色有機EL照明パネルを開発