PLD,IPS方式液晶パネルの開発で文科大臣賞を受賞

パナソニック液晶ディスプレイ(PLD)は,「広視野角で低消費電力を実現したIPS方式液晶パネルの開発」において,3名が平成27年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)を受賞した(ニュースリリース)。

受賞者は,視野角及び画素の透過率(開口率)性能を向上することにより,IPS(インプレーン・スイッチング)方式液晶パネルの高性能化を実現した。

具体的には,広視野角化のために,棒状液晶分子を画面横方向に配置,これを画素内で相殺するように2つの回転方向を持たせる平面構造を開発した。さらに,高透過率化のために,配線からのノイズ電界を透明電極でシールドする断面構造を開発した。

これにより,左右45°から見た時と正面から見た時の色変化差を半減し,更には透過率を1.5倍に高める効果が得られた。この成果は,2005年に販売を開始した32型テレビ用液晶パネルを筆頭に,現在までに発売されたIPS方式のモバイル機器(特にスマートフォンやタブレット端末)や高精細モニタなど多数の機器へ適用されている。