富士ゼロックス,4K/音声/LANを同時伝送する光伝送器を発売

富士ゼロックスは,映像コミュニケーションへの新たな価値提供につながる4K映像データ・音声データ・LANデータを同時に,800mにわたって伝送可能な「4K HDMI・IP光伝送器」を世界で初めて開発,5月15日より発売する(ニュースリリース)。

この光伝送器は,高精細な映像データを圧縮することなく光信号に変換し光ケーブルで伝送する方式で,30フレーム/秒の4K映像データを1フレームのタイムラグもなく伝送できる。

4K映像データ・音声データと同時にLANデータ(1000BASE-T)も通信可能な世界初の光伝送器であり,映像機器とネットワーク対応機器を組み合わせたシステム構築が光ケーブル1本で可能となる。例えば,デジタルサイネージでの活用では双方向コミュニケーションのためのタッチパネル操作などに必要な制御信号を4K映像データと同時に通信できることで,LANデータ通信のための配線コストも削減できる。

同社が複合機向けに独自開発した面発光型半導体レーザ素子VCSEL技術を応用した光ファイバによるデータ伝送技術で,4K映像・音声データ,LANデータを同時に800mまで長距離伝送を実現した。

用途としては,駅や空港,街頭のデジタルサイネージをはじめ,工場内の監視システム,教育現場でのタブレットを活用したアクティブラーニング,病院での手術映像の院内共有など,さまざまなコミュニケーションシーンを想定している。

同社では,今後高精細な映像でシステムが容易に構築できる映像光伝送器のニーズは高まっていくと予想しており,「4K HDMI・IP光伝送器」はそのようなニーズに応えるとともに,映像コミュニケーションの可能性を広げる新たなソリューションを提供するとしている。